今回は運動してはいけないからだの状態、とはどんなものがあるのか、です。
運動を控える必要がある状況も、知っておくことは安全面でとても大事なので、まとめます。
【運動禁止条件1】
安静時の血圧が、200 / 110 mmHg(収縮期血圧 / 拡張期血圧)を超えるとき(収縮期血圧200超、もしくは拡張期血圧110超の場合)
※上の血圧(収縮期血圧)が200を超えることはあまりないと思いますが、下の血圧(拡張期血圧)が110を超えている方はたぶんかなり多いと思いますので、注意が必要です。
【運動禁止条件2】
起立性低血圧による症状がある場合(起立時に血圧が20mmHg変動する)とき
【運動禁止条件3】
【運動禁止条件4】
コントロールされていない糖尿病がある場合(血糖値が300を超えるなど)
【運動禁止条件5】 発熱があるとき
【運動禁止条件6】
整形外科の疾患で運動を控えるように指示されている時
【運動禁止条件7】 急性疾患のとき
(不安定狭心症、重篤な大動脈弁狭窄症、全身性疾患、Ⅲ度の房室ブロック、活動性心筋炎、心膜炎、血栓性静脈炎、急性甲状腺炎、慢性腎臓病、低カリウム血症、高カリウム血症、脱水、心電図変化があるなど)
禁止条件の6、7は当たり前として、通常の生活の中では1~5までが条件になります。
もう少し簡単にすると、
運動の前に血圧を測定しましょう(条件1,2)、心拍数を測定、脈を取りましょう(条件3)、体温測定をしましょう(条件5)ということを守れば、
条件の1、2、3、5は自分で運動前にチェックできます。
医療用語で、バイタルサインといわれるものです。バイタルサインが重要ということですね。
バイタルサイン(血圧、脈拍、体温)がおかしかったら運動するな、ということです。
チェックが難しいのは、糖尿病の血糖値でしょうか。これは健康診断で自分がまず糖尿病が疑わしいかどうかを知っておくことですかね。血糖値が300overという記載なので、この条件はもともと糖尿病がある方に向けての話かもしれません。
繰り返しになりますが、運動する前には自分で、
【血圧を測りましょう、脈拍を確認しましょう】
【自分で手首の動脈を触れて、脈のリズムを確認しましょう】
【体温計で体温を測定しましょう】
【そして、その日の体調はどうか考える習慣をつけましょう(苦しさはないか、息切れはしていないか、食欲はあるか、など)】
これに体重測定も有効だと思います。
呼吸の状態をみるには、呼吸数(一分間に呼吸が何回なのか。15秒で何回呼吸しているかを数えて、4倍すれば良いです。正常値は一分間に12~20回程度までとお考えください)を確認するのと、もし血液中の酸素飽和度を測定できる機械を持っていれば、その情報も有用です。
呼吸も運動前に、浅い呼吸よりは深くゆっくりな呼吸ができているか、意識すればできるかを確認してください。
これだけで、運動して大丈夫かどうかが自分でだいたいわかる、という話をご紹介しました。
シンプルに、血圧計で血圧と脈拍を見て、できれば体温測定して熱がないことを確かめて、運動する前に呼吸数を数えて、そして運動スタートといった感じがよいです。
血圧はいつまで測れば良いですか?と聞かれますが、運動習慣をつけるためにも、毎日測定していただきたいです。毎日測定していると、特に自分の脈を測定するのに慣れます。そうするとちょっとした変化にも自分で気がつけるようになります。
そういう習慣が大事です。