Apple Watchの心電図機能を使用した40万人を超えるビックデータについて、いまさら感はありますが、ご紹介します。
Apple Heart Studyと名前のついた研究で、最近医学雑誌にアクセプトされました。
内容は簡単にいうと、41万人にApple Watchをつけていただき、120日間に不整脈(心房細動)がどれだけ見つかったかを調べたものです。詳細は複雑になるので今回は省きます。
結果を先に示します。
対象は22歳以上の41万人で、心房細動が見られたのは、41万人中2116人で、0.52%でした。
この研究が非常にもったいないと思ったのは、Apple Watchをつけてもらった対象者の年齢です。
心房細動の発症が極めて少ない20代から対象となっていました。これでは心房細動検知率が低く見積もられるはずです。
(若い世代では心房細動以外の不整脈が多いです)
その一方で、65歳以上では(比較的)高率に心房細動が見られたとのこと。
これは有用なリアルデータなんだろうという実感です。
Appleがこれからヘルスケア分野に重点を置いていることがよくわかります。この研究は最新機種を使用したものではないため、今後さらに検知率は上がるでしょう。
日本では薬事法?の問題で心電図機能付きはまだ未導入ですが、いつ導入されるのか非常にたのしみです。
個人が、Apple Watchから健康状態を指示される時代になりそうです。ただ、より有用なのは高齢者ですから、高齢者に親和性をもった販売戦略をどうとるかでしょうか。日本では、子供が買って親に着けさせる、という形になりそうですね。