予防医療のランダム・ウォーカー

内科専門医のblog 〜予防に勝る治療なし〜

高いサプリメントを飲んで、処方薬を嫌うのはなぜか

薬は飲みたくない、と思うのはなぜなのでしょう。

 

薬は副作用がありそうだからでしょうか。

 

一回飲んだらずっと飲むんですよね?それは嫌です。と言いながら、高いサプリメントを買って毎日飲んでいる方は結構多いと思います。

 

一回飲んだらずっと飲まなければいけないのか?と、処方する側がなんだか悪いことをしているような雰囲気のことを言う方がいますが、飲まなければならないのは、あなたの身体にとって必要だからです。

 

必要がない薬は出しません。

 

サプリメントにも副作用はたくさんあるんですが、知っていて飲んでいるのでしょうか?

 

保険で安価に提供され、あれだけデータのそろった内服薬を飲まないで、自分の判断で高いお金を払ってデータのほとんどないサプリメントを毎日飲んでいる。

 

お金も、からだにももったいないですよ。

 

騙されていないか、よく考えることが大切です。

 

なんでもそうですけどね。

 

 

※たくさんコメントをいただき、ありがとうございます。誤解があるようなので追記します。

 

花粉症の薬が保険適応外になるのは、社会保険上の医療費が足りないからです。

 

花粉症の薬はサプリメントではなく立派な処方薬ですが、花粉症まで保険で対応したら大事な薬に保険が使えなくなりそうな財政状況だから保険適応から外すという議論です。国にお金があればこれからも保険適応です。

 

処方薬について、一度の処方箋で何回も出せたり、通販で買えたら、その効果は誰が判定するのでしょうか。

 

世の中には安全な薬はだけではなく、リスクの高い薬がたくさんあるのです。若い世代はまだ飲んだことがないだけで、将来たくさんお世話になるはずです。その責任を個人でとれるならそれでもいいでしょうが、国が認めないでしょう。

 

さっと入って待たずに処方薬を出してくれるクリニックもあると思いますよ。

 

なんの説明なしに処方するな、と言わない方なら良いと思います。

 

ちなみに、サプリメントを完全否定はしていません。自分も必要なものは考えて使用しています。

 

ただ処方薬と同じ効果は期待していません。サプリメントはあくまで食品の延長です。