予防医療のランダム・ウォーカー

内科専門医のblog 〜予防に勝る治療なし〜

心臓突然死に対する考え方に警鐘を

最近、また心臓突然死を思わせるような訃報を目にするようになりました。

 

冬は寒暖差が大きい環境に身を置かれますから、その温度差が刺激(ストレス)になって心臓突然死を期待しやすい季節ではあると思います。

 

ただ、冬だから、寒いから

 

心臓発作で亡くなっても仕方ないよね、という考え方は間違っていると思います。

 

人間が生きていくうえで、生活の中には必ず一定のストレスがあります。

 

人間関係のストレス、仕事の業務上のストレス、それ以外には不規則な睡眠による体へのストレス、などたくさんのストレスに囲まれて生きているのが普通です。

 

寒さ(気候変動)というものも、人体には一種のストレスになります。

 

 

心臓突然死には何かベースになる疾患があると考えます。

 

ストレスだけで心臓突然死を起こしてしまうのであれば、ほとんどの人に突然死が生じても不思議ではありません。

 

「胸が痛くなったり、動悸がたまにするのは仕事でストレスが多いからだと思う」

 

このようなことをおっしゃる方が意外に結構いますが、

 

「何か病気があって、それがストレスがかかることで症状として出てきていると考える方が安全だと思いますよ」

 

とお伝えしています。

 

 

きっと調べていないだけ、自覚していないだけです。

 

防げる突然死は結構多いのに、多くの人がいろんなことを放置しているんだよねー

 

と、こういったニュースを見るたびに思います。

 

 

まずは、健康診断結果に言い訳しないことが大事なんですかね。

 

ストレスが多いから仕方ないよ、という発想の人がとても多いです(ほとんどが男性)。