健康寿命と平均寿命の差が広がっている、という深刻な話題です。
一般的に寿命といわれるのは、この図の平均寿命になります。
健康寿命とは、日常生活に制限なく暮らせる期間のことです。
上図では、女性では平均寿命が86.3歳ととんでもなく長寿になっていると言えますが、健康寿命はどうでしょうか。
健康寿命は73.6歳で、平均寿命と12年以上も差があります。
つまり、平均的に女性は86歳まで生きることができる社会になっているが、最後の12年間は寝たきりなどで、生活に制限がある状態になっているということを示しています。
男性も同様で、これが現実です。
多くの人が、生活に制限がなく、最期までという望みを持ちながらも、まだかなり先のことだという認識で日々過ごしていますが、この平均寿命と健康寿命の差をなくすことがとても大切なことで、予防医療の目指すべき大きなテーマです。
誰に聞いても、最期の瞬間まで、独力で身の回りのことはしたい、寝たきりで過ごしたくないという願いをもっています。
この図を見るたびに、今後の医療は、起こった病気に対処する今までのスタイルから、予防を中心としたスタイルへの転換が必要だと思いださせてくれます。
みなさんはこの図をみて、自分の将来をどのように思い描くでしょうか。