前回はがん予防が重要だということで、主ながんについて、現状わかっていることや検診内容について簡単まとめました。
誤解がないように追記しますが、がん検診は、
胃がん、大腸がん、肺がん、子宮頸がん、乳がんの5つが国が推奨するがん検診となります。
逆に言うと、この5つのがん検診はしっかりと受けることで、死亡率が低下することが科学的に証明されています。
それ以外のがん検診は、科学的に死亡率の低下が証明できていません。
(できていたら国が推奨するがん検診に入ってきます)
ですので、この5つのがん以外の「がん検診」とされているものは、また次元の異なるものであるという認識を、いまのところは持つ必要があります。
がん検診は不要、という論調の方々の意見は、どうもこの5つのがん検診に対してではなく、腫瘍マーカーといって血液で採取する検査項目を使ったものをがん検診と定義していたり、甲状腺がん、卵巣がん、膵臓がん、子宮体がんといった、国が推奨していないものを含んで、「がん検診」としてしまっているので、そこが誤解を生む原因となっているような気がします。
がん検診は、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんの5つ以外は確立していないので、いまのところは、がん検診はこの5つのみであるという認識が必要ですね。
検診内容をまとめると
大腸がん検診:便潜血反応
肺がん:胸部X線検査、追加で喀痰細胞診検査
子宮頸がん:擦過細胞診、内診
です。
最近、尿で早期がんの有無を判断できるというものが実用化されそうだ、というニュースが流れました。
こういった夢のような検査ができれば、がん検診も姿を変えていくし、受診率も向上すると思います。
この線虫を使用した尿で行うがん検査が、今後良い結果を生んで、国が推奨するがん検診に格上げされることを期待したいです。
ただ、100%の検査ではないので、今あるがん検診の検査が完全に置き換わることはなく、いまの検診と併用になるのではないかと思います。
以前よく言われていた、【がん、脳卒中、心筋梗塞が3大疾病】という常識が、大きく変化する時代の転換期にきているような気がしてなりません。