予防医療のランダム・ウォーカー

内科専門医のblog 〜予防に勝る治療なし〜

医者が、上部消化管内視鏡(胃カメラ)検査を受けてみました

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を体験後の、リアルな声を残しておこうと思います。

備忘録的な内容になりますが、お付き合いください。

 

胃カメラは今回が初めてです。

検査をお願いしたのは、以前の職場でお世話になった、消化器内視鏡専門医のH先生です。

 

ちょうどクリニックを開業されたため、車で片道1時間半かけて、行きました。

 

痛いのが嫌だったので、車の中で自分でキシロカインゼリーで鼻を麻酔。

(この作業は全く不要であったことを、後に知ります。クリニックで2回念入りに麻酔をしました。)

 

クリニック到着時には感覚が鈍くなっていました。

 

クリニックで右鼻腔を麻酔。

 

このとき、麻酔薬を塗ったチューブで鼻腔をカメラが通過するかどうかを確認されました。

 

その後、鼻腔の粘膜を広げる点鼻薬を投薬され、さらに胃の中をクリアにする液体を飲みました。

 

検査はからだの左側を下に横になり、右鼻からカメラを挿入。

 

痛みは全くありませんでした。

 

喉の奥にも麻酔が効いていて、飲み込んでくださーい、と言われてもなかなか飲み込めず。モニターを見たら、既にカメラは胃の中でした。

 

(ファーター乳頭という部分から胆汁が出るのを見て、少し感動)

 

胃の中は綺麗で、その後、食道をよく観察してもらい、検査は終了しました。

 

カメラを胃から食道に引いてくる際に、鼻腔がやや引っ張られる感じはあるものの、さすがは専門医だなあと思ったほど、痛みはありませんでした。

 

検査時間約5分(体感時間)。

 

ヘリコバクター・ピロリは陰性でした。

 

これで98パーセントの確率で胃がんにはならないんだろう、と安心して帰宅しました。

 

胃がんは大丈夫でも、食道がん発症のリスクは残されているため、3年後くらいにやりましょう、とのこと。

 

口から胃カメラをした知人の話では、結構つらい、という話も聞いていたので、その覚悟をしていたのも、楽に受けれた要因かもしれません。

 

いかがでしょうか?

 

これから受けてみようかなという方にとって、有益な情報になれば嬉しいです。

 

鼻からの胃カメラは細いのですが、画像がやや粗いことや、生検といって組織の検査ができないなど、デメリットもあります。

 

また、口からの方が楽だったという方もいます。

 

どちらが有益かは、主治医の先生と相談してみてください。

 

 

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