予防医療のランダム・ウォーカー

内科専門医のblog 〜予防に勝る治療なし〜

乱立するスポーツジムを見て、思うこと

街を歩くと、とにかく美容室とスポーツジムが乱立しています。

 

スポーツジムは24時間いつでも利用可能なものから、トレーナーがつくものまでさまざまですが、時間帯によっては利用者がほとんどいないような場所を多く見ます。

 

利用していない時間帯も場所代や人件費はかかってるわけで、それを会員で割って負担して成り立っているのでしょうか。

 

空いているスペースと時間帯がもったいないな、といつも思います。

 

トレーナー付きで運動することは有効な面もあるとは思いますが、運動にはわずかとはいえリスクが伴うものなので、そのお客さんのからだを理解できていない人が、勝手に負荷を決めて、運動を処方をしていいのかなー、と個人的には思っています。

 

考えようによってはトレーニングジムでの運動は、医療の一部ともみなせるので、やっていることはグレーです。

 

集団で運動を行うあるトレーニングジムに実際に行っていた方の話を聞いてみると、その方にその運動負荷を指示できる根拠はどこにあるのかな、と、疑問に思うのです。

 

たぶん、運動は医師の処方が本当は必要なんだと思います。

知らないことは怖いですから。

 

採血結果もなにも知らないで、運動負荷を決めることは自分にはできません。

(例えば、ある基準を越えた腎臓病の方に運動負荷をかけるのことは、医学的に悪影響を及ぼすことが証明されています)