医学雑誌に、末梢動脈疾患の運動療法について、寄稿する機会をいただきました。
末梢動脈疾患とは、足の動脈が狭くなったり、詰まったりする病気です。
運動療法を継続しないと、いくらカテーテル治療で狭いところを広げることに成功しようと、結局一年後にカテーテル治療の効果がゼロになってしまいます。
カテーテル治療で折角狭いところを広げたのに、一年何もしなかったらまた狭い状態に戻ってしまうのです。
治療に3時間もかかってあれだけ大変な治療を受けていただいたのに、術後適切な運動療法をしなかったばかりに、また詰まってしまうのは医療サイドとしても非常に残念なことです。
(これを、またカテーテル治療をする良い機会だ、と考えている変わった先生もいますので、気を付けるべきです)
末梢動脈疾患は、検査でまだ軽いと判断されるうちに、正しい運動や内服などの対策していれば、カテーテル治療や、将来の下肢の切断は避けられるということも示されています。
症状が軽い時期に見つけられるか、がとても大事ですが、早期発見がとても難しくもあります。
歩いていて脚が痛くなる、だるくなる、休めばまた歩けるといった症状があれば、一度専門医にご相談ください。(間歇性跛行といいます)